東北@プロジェクトについて

取り組みにあたって

     この度の大地震により被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げるとともに、犠牲になられた方、ご家族の方に深くお悔やみ申し上げます。 

     昨年3月11日、東日本大震災が発生し、巨大な津波が東北地方の三陸海岸沿岸部を襲いました。

     東京の私たちも今まで経験しなことのない激しい揺れを感じました。交通機関はストップ。電話も通信不能になり、帰宅難民となった人々が黙々と帰路を歩く姿が深夜まで続きました。テレビでは信じられない光景が映し出されていました。東北沿岸部の街々を大津波が次々とのみこんでいきます。黒々とした濁流に街の全てが根こそぎ流されています。「早く逃げろ!」と泣き叫ぶ声。火の海となった港。平穏な人々の生活が一瞬にして叫喚の地獄絵となっていく様を私たちはただ茫然と眺めるだけでした。

     未曾有の被害が明らになるにつれ、被災地の人々に対して私たちができることは何かを考えました。そして「とにかくマスクを送ろう」と思いました。17年前の阪神淡路大震災の教訓から、私たちは地震・石綿・マスク支援プロジェクトを立ち上げ活動してきたのです。こうしたときこそ、マスク支援プロジェクトの真価を発揮しなければならないと思いました。

     被災地の人々や子どもたちをアスベストから守るため、3月下旬から防じんマスクを送り届ける緊急支援活動を始めました。被災地ではあらゆるものが破壊され、膨大な量のがれきと残がいが残されていました。被災地を巡りながらアスベスト粉じんの濃度を測定し、建物の吹付けやがれきに含まれるアスベストを分析する活動に取り組みました。

     昨年7月、仙台市で調査活動の中間報告を発表。12月からは環境再生機構地球環境基金の特別助成を受け、最も被害が大きかった石巻市でのアスベスト調査とリスクコミュニケーションをはかる活動を行ってきました。

     将来、被災地の人々をアスベスト被害で苦しませてはならない。そんな願いを込めて、これからも私たちにできる活動を粘り強く続けていきたいと思っています。

                      2012年5月         東京労働安全衛生センター 飯田 勝泰

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